昭和期には統帥権の独立を掲げ
昭和期には統帥権の独立を掲げ、政府の統制を逸脱して独断専行の行動が顕著になる。また二・二六事件以降の「軍部大臣現役武官制」を盾に倒閣を繰り返すなど政局混乱の原因をつくり、日中戦争(支那事変)から太平洋戦争(大東亜戦争)に至る無謀な戦争へと突き進んだとの批判を受けることが多い。共産主義への恐怖感からソ連を仮想敵国としてとらえて作戦計画を立案し、米国を最大の仮想敵とした海軍としばしば衝突した。
日本陸軍は多数の将校を欧州に派遣し、第一次大戦を仔細に調査し、それまで範を取っていた独軍の敗因と塹壕戦に代表される総力戦の研究を進めた結果、資源に乏しい貧弱な国力の下で短期に敵主力を殲滅するための手段として、歩兵の浸透戦術による塹壕線突破と戦車・航空機の支援運用を重視した装備を整えた。
更に、総力戦に必要な資源確保を目指して満洲事変・盧溝橋事件を経て中国大陸へ大量に派兵し、近代化が進んでいない地方の軍閥を各地で撃破し、日本陸軍出身者である蒋介石率いる国民政府に服従を迫ったが、蒋介石は共産勢力と妥協して徹底抗戦を表明したため、昭和天皇の下命に従って蒋介石の勢力の最大拠点である上海での決戦を図った。
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これに抗した蒋介石は独軍の支援を受けて直系の精鋭部隊である国府中央軍をもって日本陸軍派遣部隊の殲滅を図ったが、日本陸軍は松井石根大将指揮の下、これを破った。この後、大本営の命令を無視した現地部隊の暴走が黙認されて国民政府の首都・南京までも陥落させたが、この事で戦線の急拡大を招き、持久戦の泥沼に嵌まり込み、蒋介石との和平工作も頓挫して戦闘を終結できなくなる結果を招いた。
中国大陸への過剰な派兵は悪戯に国力を消耗させ、中国大陸を巡る利害衝突から米国との関係を悪化させたのみならず、駐留部隊の糧秣確保を優先して無思慮な徴発を繰り返したために華北の占領地経営を失敗させ、中国共産党の勢力拡大を許し、資源・技術の多くを依存していた米国による経済制裁・禁輸措置を招く原因となった。